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「ガソリンスタンドでガソリンを入れてエンジンかけようとしたら掛からないんです。」
お客様からの電話です。
スタンドまでは調子よく走って行って、かけようとしたら「バンッ」と音がしたきりエンジンがかからない。
配線外れなど考えられるところをチェックしてもらいましたが異常なし。
なんだろう?と言うことで、最終的にキャリアカーで引き上げ。
点火系は問題なし。
燃料系もしっかりと動いてる。
圧縮も異常なし。
直接シリンダーにガソリンを垂らせば初爆はある。
吸気系があやしいかと負圧を計ってみるとやはり安定しないというか異常。
「マニホールドでも割れてエアでもすってるかな?」と思いキャブ&マニホールドを取り外し。
そこである事に気付きました。
こちらが外したマニホールド。
SU1・1/4ツインキャブが着いていた車輌だったのですが、原因はやはりマニホールドにありました。
たまにクラックが入ってエアを吸っている車があったり、ヘッドとの当たり面のガスケットからエアを吸ったりということはありますが、今回はその上をいってました。
マニホールド外してびっくり。
横のメクラ蓋がきれいに無くなってました。
もちろん、ありえないトラブルではないのですが、非常に珍しいトラブルです。
蓋が無いのですから、そこから空気を吸い込みまくってしまい、きちんと負圧が出ないのは当然。
スタンドでエンジンをかけた瞬間に抜けたんでしょうね。
マニホールド交換して復旧です。
でも遠くへ遊びに行っている時とかではなくてよかったですね。
津久井
ここのところ日が落ちるのも早くなり、寒くもなってきて電気を使う機会が増えてきていると思います。
暗くなるのも早いですからライトを点ける時間も長くなり、寒いからヒーター、リアガラスが曇って熱線などなど。
車はバッテリーの電気で走っていると思っている人も多いと思うのですが、実際は発電機で発電された電気で走っています。
ライトを点けたり、ヒーターを使ったりで電気の使用量が多くなると発電機だけでは賄えなくなり、バッテリーの電気を使うことになります。
本来はしっかり発電することで、あまった電気をバッテリーに充電しているのです。
しかし、発電量が少ないとバッテリーは充電されず、どんどん電気が減る一方になってしまいます。
また、冬はバッテリーの性能も落ちますので余計よくないわけですね。
家までギリギリたどり着いて、朝の冷え込みの中バッテリーの能力も低下しエンジンがかからないとういのはよくあるパターンです。
ここのところ、オールドや高年式のミニを問わず発電機関係のトラブルが増えています。
年数が経って劣化・磨耗していることによって発電量が少なくなってしまったもの、高負荷(電気をいっぱい使って)に絶えられず壊れてしまったものなど。
発電機も消耗品です。
特に電気を沢山使うこの季節、発電機・バッテリーともにしっかりチェックしてください。
ワイパーを動かしたりブレーキを踏むとライトが暗くなったり、ウインカーの動きが夜は遅くなったりというような症状が出ている人は要注意。
発電機がダメになりかけている可能性大です。
早めのチェックでトラブルを防ぎましょう。
津久井
クラッチの油圧系はちゃんとしているのに、クラッチが切れない…いつものように簡単なところでフォークレバーを点検すると、やっぱりダメ。で、交換してみても、ど〜も最後の最後が切りきれない感じ。
こうなるとプランジャーも点検しないとだし、稀に社外の部品を使っていて、フライホイールストラップの高さが合ってなかったり、フライホイールが摩耗してたり、クラッチディスクのスプライン部の動きが悪かったり…とか、色々考えられます。
更に外してみるとやっぱりプランジャーはかなりの摩耗度合。これだと他がちゃんとしていてもダメですね〜。結局は全てがちゃんとして、始めて本来の機能を発揮するんですよね。
今回は妙にクラッチ廻りがオイルっぽかったので、ついでに点検してみると…クラッチディスクにけっこうオイルがついてました。プライマリーギアのガタが大きくて、そこからオイルがまわっていたようです。滑るほどではなかったので、今回はちょうど良いタイミングでしたね。
野口